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【ドリルを売るんじゃない。穴を売るんだ】 最終的なメリットを伝えるということ

【ドリルを売るんじゃない。穴を売るんだ】 最終的なメリットを伝えるということ

 

以前、紹介しましたが、マーケティングとは、ピーター・ドラッカーが言うように、

マーケティングの狙いは、顧客というものをよく知って理解し、製品が顧客にぴったりと合って、ひとりでに売れてしまうようにすること
(『マネジメント』:1970)

ということです。

 

【参考記事】

この言葉は色んなところで引用されているので、ご存知の方も多いと思います。

 

しかし、わかっているようでわかっていないのが、

【顧客というものをよく知って理解】

という部分です。

 

ドリルを売るんじゃない。穴を売るんだ

マーケティング業界でよく引き合いに出されるのが、『ドリルを売るんじゃない。穴を売るんだ』という言葉です。

マーケティングやセールスライティングを学んだ人なら、どこかで目にしたことがあるかもしれません。

 

これは、元ハーバード・ビジネススクール名誉教授のセオドア・レビット氏が、1968年に発表した【マーケティング発想法】という有名な著作で

昨年、4分の1インチ・ドリルが100万個売れたが、これは人びとが4分の1インチ・ドリルを欲したからでなく、4分の1インチの穴を欲したからである

 

と述べたことに由来します。

 

どういうことかというと、『お客さんが欲しているのは、【穴】であり、ドリルではない』ということです。

つまり、穴を掘るためにドリルを買ったのであり、ドリルが欲しかったわけではないということです。

 

人はその商品から得られる最終的なメリットを買っている

これは何を述べたいかというと、

お客さんが真に求めているものを理解せよ

ということです。

 

先ほどのドリルの例で言うと、お客さんは穴さえ掘れれば満足なのであり、ドリル自体にはさほど興味関心がないのだと言えます。

【穴を掘れる】という結果が最終的なメリットであり、お客さんはそれを欲しているのです。

 

ですから、

『このドリルはこういうカタログスペックで、こういう機能がついており……』

と説明しても、お客さんは

『それはわかったけど、結局、そのドリルはちゃんと穴が掘れるの?』

と思うだけです。

 

そして、あまりしつこく説明すると、お客さんはそのことに嫌気がさし、購入しないという選択をする恐れもあります。

 

対面だと反応を見られるが、ウェブ上では…

もちろん、性能を気にするお客さんもいます。

とはいえ、その場合でも、最終的なメリットを得られないのであれば検討しようとも思ってくれないはずです。

 

気にすべきは、常に【お客さんにとっての最終的なメリット】です。

 

販売者はついこのことを忘れて機能面ばかり説明したがりますが、お客さんの反応を見ればわかるはずです。

しかし、対面でわかっても、ホームページやセールスレターでは、お客さんの反応を直接うかがうことができません。

 

その場合どうするかというと、先に結果(最終的なメリット)を見せてください。

ヘッドラインと呼ばれる、ページの最上部に書いておくべきです。

 

その後で、カタログスペックや機能を紹介するという手法をとってください。

機能が気になる人は下の方までスクロールして、しっかり読んでくれるはずです。

 

実用的な商品だけではない

この視点で見ると、多くの場合、人は商品そのものではなく、そこから得られるメリットを買っているということに気づきます。

これは実用的なものだけでなく、ときに趣味嗜好品にも当てはまります。

 

たとえば、服(ファッション)もそうです。

 

憧れの有名人のようになりたいから、その人が着ている服が欲しい

流行遅れと思われたくないから、似たような服でも買わざるを得ない

 

いずれも商品そのものではなく、赤太文字にした部分がお客さんの求めているもの(最終的なメリット)ですね。

 

まとめ

自社のサービスについて詳しい、愛着があるというのは担当者なら当然です。

自分が手がけたものなら尚更ですし、だからこそ知ってもらいたくてお客さんに色々と説明します。

 

しかし、売り手側の想いとは裏腹に、お客さんは【最終的なメリット】が得られるかどうかを見極めようとしています

これは買い手側に立ってみれば当たり前のことなんですが、いざ自分が売る側になるとつい忘れがちなことです。

 

何はともあれ、【最終的なメリット】をまず最初に述べるということを忘れないようにしてください。

 

 

役に立ったとき、気が向いたときに是非シェアしてください。

よろしくお願いします。

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