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恐怖というネガティブ情報を活用して商品を販売する

恐怖というネガティブ情報を活用して商品を販売する

 

恐怖を活用するというと、何やら他人を操作しているような響きがします。

 

しかし、この記事でお伝えしたいのは、

新たな恐怖を植えつけるのではなく、既存の(もしくは潜在的な)恐怖を利用する

ということです。

 

もしかしたら、あなたは、『恐怖という強い感情を利用して、商品を売ること』に抵抗を感じたかもしれません。

 

しかし、以前にも述べた通り、世の中のあらゆる商品は『問題解決』の側面を持っています。

その問題の根源が恐怖であるのなら、そこから目を背けるべきではありません。

 

人は何かを失うことを恐れる

人は誰しも、恐怖や危険を免れたいという欲求を持っています。

その欲求はとても強いものです。

(他にもいくつかの欲求を持っていますが、ここでは割愛します)

 

そして、人は『何かを失うこと』を非常に恐れます。

その感情(恐怖)は、何かを得たいと思うものよりも強いものです。

 

つまり、プラスよりもマイナスを恐れるということです。(

 

これは当たり前で、マイナスがなければ少なくとも今の状態より悪くならないからです。
良い悪いは別として、慣れ親しんだ環境のままでいられます。
今の状態に慣れているので、プラスに対しては「良くなればいいな」くらいの考え方であることが多いのです。
現状維持をしたい、心地良いところにいたいというのは、人間の欲求の一つである『快適な場所にいたい』に合致しているからです。

 

恐怖はストレスを生む

マイナスを恐れる心、恐怖心はストレスを生みます

 

そして、誰もがストレスを避けたいと思うものです。

ストレスを抱えていると快適に過ごせないからですね。

(快適に過ごすのは人間の根源的な欲求です)

 

ですから、その部分を刺激されると、思わず反応せざるを得なくなります。

この心の動きを、商品・サービスの広告に生かせば、販売しやすくなります。

 

では、一例として、私がさっき即興で作った(ので、いささか強引ですが)広告文を紹介します。

 

広告文の一例

 

肥満はがんの発症リスクを高める

2014年、イギリスで行なわれた500万人以上の成人を対象とした大規模な調査によると、BMI(体格指数)が高い、いわゆる過体重や肥満の人は、がんを発症する確率が高いことが明らかになった。

この研究は、ロンドン大学公衆衛生学・熱帯医学大学院(LSHTM)とファー健康情報学研究所の研究チームが発表したもので、医学誌「ランセット」に発表された。

年齢やBMIの数値によってバラつきはあったものの、特に子宮癌、胆嚢癌、腎臓癌、子宮頸癌、甲状腺癌との関連性が高いことがわかった。

 

今現在、日本人の2人に1人がガンになり、3人に1人がガンで亡くなると言われています。

つまり、夫婦が二人いればどちらか一人はがんになるという計算が成り立ちます。

また、生涯でがんになる確率は、男性で54%、女性で40%と男性の方が高くなっています。

 

人生80年と言われるようになった今、いつまでも健康でいたいと思うのは決しておかしいことではありません。

誰も入退院を繰り返したり、手術やつらいリハビリ生活を送ることは望んでいませんよね。

 

では、どうすればいいか。

がんであるとわかってから何かするのでは、遅すぎます。

まずは、がんにならないために予防することから始めましょう。

当社の製品である【○○○】は・・・

(以下、省略)

BMI・・・「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」 計算式で求められた数値が、25を超えると肥満とされる(18.5~25未満が標準、18.5未満は痩せすぎ)

 

 

広告文の解説

よくある形の、言ってしまえば王道の広告です。

細かいことを言えば、これは『セールスにおける顧客心理の段階』であり、『コピーライティングの型』でもあるAIDAの法則を使って書いています。

AIDAの法則は

Attention(注意)⇒ Interest(関心)⇒ Desire(欲求)⇒ Action(行動)

 

という一連の流れでしたよね。

 

【AIDAの法則についてはコチラをどうぞ】

 

肥満が病気につながりやすいというのは、多くの人が知っている事実です。

しかし、一見して権威を持っていそうな外国の公的機関が行った大規模な調査に加え、日本国内のデータを持ち出されると、つい読んでしまいますよね。

そして、普段から健康に気を使っている人は少なからず恐れを抱くと思います。

 

この記事の冒頭で、

新たな恐怖を植えつけるのではなく、既存の(もしくは潜在的な)恐怖を利用する

と言ったのはこの部分です。

 

解説の補足

この広告文をもう少し上手く書き、少し改変すれば、ダイエット器具、ダイエットサプリだって売れますし、保険商品なんかも売れるかもしれません。

(というより、保険会社は普段こういう売り込み方を盛んに行なっています。がんになった芸能人が出ているアヒルがトレードマークの会社が代表的ですね)

 

実際のところ、生命保険などのいわゆる『予防商品』と言われるものは売りにくいと言われています。

ですので、恐怖という、行動への強い動機となる感情を活用して、購入を促すわけです。

 

『恐怖』を使うときの注意点

恐怖を使って広告することの有効性は、これまでに述べた通りです。

しかし、二つ注意しなければならないことがあります。

 

それは、恐怖を与えすぎないこと、それから恐怖を軽減する解決策を用意しなければならないということです。

 

恐怖が強すぎると、人は麻痺状態に陥って、何も行動しなくなります。

これでは、広告の意味がありません。

ですから、必ず、その恐怖を軽減するためにある、あなたの商品・サービスを提示してください。

 

もちろん、あなたの商品・サービスが、読み手に与えた恐怖を十分に軽減するものでなければなりません

そして、その効果が確実にあるという根拠を示してください。

そうでなければ、ただいたずらに恐怖を煽り立てただけになっていまいます。

 

まとめ

『恐怖』を上手く活用できれば、とても強力な広告文ができあがるはずです。

 

しかし、注意点として述べた通り、あなたの商品がその恐怖を大幅に軽減する、効果がある場合に限ります。

その部分を無視して、いわゆる『煽りすぎる』という状態に陥ると、あなたにもお客さんにも良い影響は与えません。

バランスをしっかりとって使ってみてください。

 

 

役に立ったとき、気が向いたときに是非シェアしてください。

よろしくお願いします。

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