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【炎上対策】知っておきたい炎上後の対応が上手くいった事例

【炎上対策】知っておきたい炎上後の対応が上手くいった事例

今回は少し趣向を変えて、実際の事例を挙げ、企業の炎上対策の成功例を紹介します。

自分(自社)は大丈夫だと思っていても、今回の事例のように想定外のことが原因で炎上するかもしれませんので、参考程度にご覧ください。

 

炎上とは?

2000年代半ばからインターネット上では【炎上】という言葉が使われ始め、現在では一般的にも認知されるようになりました。

インターネット上における炎上とは、

不祥事(本人に非がない場合も)を契機として注目が集まり、本人(もしくは企業・団体)のブログのコメント欄やSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)のアカウントに批判コメントが集まったり、ネット上で誹謗中傷の書き込みが多数行われる

ことです。

 

不特定多数の書き込みがされると、ブログやSNSアカウント管理者の手に負えないことから比喩的に言われるようになりました。

この状態に陥ると、たとえ事実とは違っても恐ろしい勢いで情報が拡散されてしまいます。

また、事実誤認であるないにかかわらず、きちんとした対応をしないと、よろしくないパブリックイメージがついてしまいます。

 

どんな炎上事件だったか?

このブログでも以前に紹介した、ドミノ・ピザ(本社:アメリカ、ミシガン州)の事例です。

『あつあつのピザを30分以内にお届けできなければ、代金はいただかない』

というサービスを大々的に始めたことで有名ですね。

 

2009年に起こった、ドミノ・ピザの炎上事件です。

オーストラリアの店舗で2人の従業員が、鼻の中に入れた食材をピザ生地に入れたり、唾を吐きかけたりする動画を撮影し、それをYouTubeに投稿しました。

本人たちは一連の行動を「いたずら」という感覚で行い、撮影したそうです。

 

しかし、瞬く間にインターネット上で拡散し、テレビのニュースにまで取り上げられてしまいました。

非難の声が高まり、一部では不買運動も起きたそうです。

 

そのときのニュース映像です。

『prank』という単語が『いたずら、悪ふざけ』を意味します。

 

どういう対処をしたか?

ドミノ・ピザのCEOであるパトリック・ドイル氏はこの騒動を受け、直接顧客に謝罪しようと考えました。

しかし、謝罪する対象顧客が多すぎることから、ネット上で自身の謝罪動画を放映しました。

その結果、同社に対する誹謗・中傷は収束し、好感度は改善しました。

 

そのときの謝罪動画と思われるものがYoutubeにありました。

 

企業イメージを回復させるためにとった施策

好感度が改善したとはいえ、企業イメージが完全に回復したわけではありません。

 

そこでドミノ・ピザは【”Show Us Your Pizza Campaign” contest】という動画サイトを立ち上げました。

これは、ドミノ・ピザを注文してくれた顧客に動画を寄せてもらい、意見や感想を述べてもらうという顧客参加型のキャンペーンでした。

 

この取り組みはフランチャイズ契約を結んだ企業にも広がり、ドミノ・ピザの企業イメージは徐々に回復しました。

 

これはお客様の声を取り入れるということで、とても効果的なものだったと私は考えます。

以前、紹介しましたが、第三者の客観的な意見というものはとても効果があるものです。

 

現在ではこのキャンペーンは終了しているようですが、パトリック・ドイルCEOがキャンペーンについて語る短い動画が残っていました。

 

炎上後の取り組みに関する5つのマーケティングポイント

ポイントは5つあると思います。

 

Youtubeで傷ついたイメージをネットによって対処した

Youtubeを含むソーシャルメディアの伝播力はとても強力です。

炎上によりイメージを大きく落としたドミノ・ピザでしたが、それを挽回するには同じくソーシャルメディアを使うことだとわかっていました。

なぜなら、怒っている顧客はソーシャルメディアを使っていて、そこでのイメージが悪くなっているからです。

 

経営者自らが動画をネットにアップして事態を説明し、謝罪した

ドミノ・ピザのパトリック・ドイルCEOは、ネット上にいち早く謝罪動画を流しました

動画で同CEOは、真剣な口調で真摯な姿勢を見せています。

内容は謝罪と再発防止に努めるものであり、これをインターネットユーザーに聞いてもらえたことが事態の収束につながりました。

 

顧客参加型動画サイトを立ち上げた

先ほども述べましたが、ソーシャルメディアの伝播力はとても強力です。

炎上した件では、それが悪い方向に出てしましました。

 

しかし、それを良い方向に用いようとしたのが、【”Show Us Your Pizza Campaign” contest】という顧客参加型動画サイトでした。

顧客の意見・感想をしっかり受け止めようとする企業姿勢・努力が受け入れられ、企業イメージが回復しました。

 

キャンペーンに継続的に取り組んだ

悪くなった企業イメージは一朝一夕には回復しません。

イメージが向上するまで継続的に取り組むことが重要です。

 

ソーシャルメディア時代のリスク対応のノウハウを手に入れた

昔と違い、今の消費者はネットでの評判や友人の口コミをより信用する傾向にあります。

ですから、悪い情報はすぐに拡散し、評価・信頼はすぐに失われます。

 

ドミノ・ピザは初期対応を誤らず、その後の活動も消費者に好意的に受け入れられました。

この一連の事態を通じて、同社はソーシャルメディアに関する貴重なノウハウを手に入れたと言えます。

 

まとめ

日本でも似たようなことで問題になった店舗があったので、他人事とは思えませんね。

 

ソーシャルメディアを含むインターネットによって大きくイメージを損なった企業はいくつもあります。

たとえば、日本では、日本マクドナルドが『食の安全』の問題で対応を誤り、業績を落とし、いまだに企業イメージを回復できていません。

メニュー、価格の問題、デフレのビジネスモデルが破たんしつつあるなどの原因もありますが、要因(もしくはきっかけ)の一つになったことは確かです。

 

炎上事件が起きないに越したことはありません。

しかし、もし今回の事例のように経営者の目の届かないところで起きた、ある意味やむを得ない事態に関しては、迅速かつ適切な対応をしたいですよね。

 

 

役に立ったとき、気が向いたときに是非シェアしてください。

よろしくお願いします。

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