By: Tetsumo
当ブログでも、以前に少しだけ紹介したことがあるザイアンス効果。(ザイアンスの法則、ザイオンス効果とも)
マーケティングの世界だけではなく、しばしば恋愛の話でも取り上げられることがあります。
目次
ザイアンス効果とは
ザイアンス効果は、「単純接触効果」とも言われ、同じ人や物に接触する回数が増えれば増えるほど、その対象に好印象を持ちやすくなるというものです。
アメリカの心理学者ロバート・ザイアンスが論文にまとめたことで、知られるようになりました。
おおよそ下記のような内容です。
1. 五感に特定の刺激を与えて接触させることで、その刺激をもたらす人、物に対して好意的な態度が形成される
2. 刺激をもたらすものが人であれ、物であれ、その効果が認められる
3. 刺激をもたらすものが人である場合、積極的な働きかけがなくても、会う頻度や共に過ごす時間が長いほど、好意的な印象を持ちやすくなる
ちなみに、接触回数と接触時間を比較した場合、得られる好感は接触回数の方が重要です。
3時間の面会を一回よりも、1時間の面会を三回する方が、好感度が上がりやすいということですね。
具体例はテレビCM
テレビCMでこのザイアンス効果を実感することがあるかもしれません。
初見では首をかしげたくなるCMでも、何度も繰り返し見ると、それが『クセになる』ということがありませんか。
関西の方でしたら、『関西電気保安協会』や『タケモトピアノ』がそれに当たるのではないでしょうか。(関西圏以外の方はスミマセン)
ビジネスの場では営業マンが使っている
初対面では、「ん?」と思うような人や物でも何度も繰り返し出会うようになれば、知らぬ間に親近感を持っている、なんてことありますよね。
それを利用して、営業マンが「とにかく顔を見せに行く」、「近くに来たからという口実をつけて会いに行く」というような形で、取引先、もしくは取引先候補の会社に出向きます。
「営業は足で稼ぐ」というような言われ方をしますが、これが正にその例です。
ザイアンス効果をマーケティングに活用
マーケティングにおいては、メルマガ配信がその典型的な例です。
メールアドレスを登録してもらった相手に対して、お得な情報や役立つ情報をメール配信して、親近感を持ってもらいます。
そして、その親近感が信頼感に変わったところで、顧客になってもらうという方法です。
恋愛にも応用できる
しつこくなってはいけませんが、女性(もしくは男性)にアプローチするときも、この効果が有効であると言えます。
知らない人からいきなり好意を打ち明けられても、相手に警戒心を抱かせる、もしくは恐怖を感じさせてしまうことになりかねません。
その点、何度も顔を合わせて、その人となりを知っている知人・友人から好意を打ち明けられると、相手は少なくとも悪い気はしないはずです。
それまでのアプローチが良い影響を与えていた場合は、恋愛が成就するということもあるでしょう。
ザイアンス効果で注意すべきこと
注意すべきことが二つあります。
相手にメリットを与えるように意識する
できれば、相手に「接触してメリットがあった」と思わせてください。
とはいえ、直接的に得になることばかりでなくても構いません。
営業マンであれば、雑談することで(相手の)気が晴れるように愚痴を聞く。
メルマガであれば、身の回りであった面白い話を入れてみる。
そんなことでもよいので、相手にメリットのある『接触』にしてください。
そうすれば親近感を得られるはずです。
そもそも「嫌い」の場合は要注意
何度も繰り返し接触することで、ザイアンス効果により警戒心が薄れます。
しかし、気をつけるべきは、この効果は『好き嫌いの感情』が芽生える前の段階において有効だということです。
つまり、元々、嫌いな人や物に対しては、ザイアンス効果は意味がないということです。
むしろ、しつこい接触はストーカーを相手にしているのと同じ嫌悪感、恐怖感を相手に与えるということを覚えておいてください。
嫌いな人から、何度もアプローチされると嫌悪感がより強くなりますよね。
それと同じです。
もちろん、『嫌いなもの・人』を『好き』にさせられないというわけでありません。
嫌いということは、それなりの関心があるということだからです。
よく言われるように、『好き』の反対は『無関心』ですよね。
しかし、それはザイアンス効果とは無関係です。
まとめ
単純でわかりきったことかもしれませんが、これを知っていて実践しているのとそうでないのとでは大きな差が出ます。
是非、意識して使ってみてください。
役に立ったとき、気が向いたときに是非シェアしてください。
よろしくお願いします。
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