弊社(株式会社SceneLive)では、サロン系顧客・業務管理システムのB smartを販売しています。
その関係で美容室、エステサロンやネイルサロンとお付き合いがあるのですが、店舗運営方法や集客方法についていくつか気づいたことがあります。
「こうやればもっと楽に運営できるのに」と思いつつ、頼まれてもいないのに口を出すのは『ただのお節介』ですから、実際にアドバイスすることはほとんどありません。
もしかしたら問題と思っていないのかもしれませんし、集客に困っていないかもしれません。
(ちなみに、私がコンサルティングするのであれば、問題点に気づいてもらうことから始めます)
そういったことも含めて、店舗運営で何をすれば今以上に『売上を伸ばせるか』、『楽に店舗運営ができるか』について、これから不定期連載で紹介していきたいと思います。
今回は、『サロンの売上、利益を伸ばすシンプルな方法』について、です。
目次
まず結論
結論から先に言うと、売上を伸ばすシンプルな方法は、
既存顧客にリピートしてもらう
ことです。
「なんだ、そんなことか」と思ったあなた、まあ、そうおっしゃらずに、よろしければ具体的な方法まで見ていってください。
リピートで売上も利益も上がる
具体的な方法を紹介する前に、なぜ既存顧客にリピートしてもらうと売上も利益も上がるかについて説明します。
なぜ売上が伸びるか
後で詳しく説明しますが、適切なタイミングでリピートを促すことにより、来店頻度が上がります。
二か月に一回の来店だったのが、一ヶ月に一回の来店になるだけで、単純計算で倍の売り上げになります。
実際にはオーダーが同じではない場合もあるでしょうから、単純に倍にはならないかもしれません。
しかし、上手くメニューを提案できればそれ以上の売り上げになることもあり得ますよね。
なぜ利益が伸びるか
店舗を運営されているあなたには当然のことかもしれませんが、売上が伸びれば、それに比例して利益が上がるわけではありません。
様々な要因がありますが、その一つに広告費が増えるということがあります。
新規顧客を獲得するには、それなりの獲得コストがかかるから、ですね。
一般的に、新規顧客の獲得単価は、既存顧客のそれに比べて約5倍であると言われてきました。
しかし、多くの店舗が様々な広告を打つようになって、そのコストは更に上がっています。
一説によると、約10倍くらいになっているのではないかとも言われています。
(※業種にもよります)
『ホッ○ペッパー』のような大手ポータルサイトに任せていれば、新規顧客の獲得も容易かもしれません。
しかし、外部サービスに依存すると危険なのは、システムの仕様変更やそれに伴う料金改定をされても文句が言えないということです。
そういったことからも、常に大量の新規顧客を獲得しないといけないビジネスモデルが危険性をはらんでいることがおわかりいただけると思います。
ですから、新規顧客からの売上だけに頼るのではなく、
既存顧客のリピートを促すことが重要
になってきます。
(勘違いしないでほしいのですが、新規顧客がいらないということではありません)
では、どうすればリピートしてもらえるか
以下、リピートをしてもらえるようになる方法を2つに絞って紹介します。
顧客に価値を伝える
当然ですが、顧客は業界の『当たり前』、『常識』を知りませんし、お店がどういう取り組みをしているか知りません。
それを積極的に伝えて、価値を感じてもらえるようにしましょうということです。
たとえば、
「他店ではよくある業務用のシャンプーを使っているところが多いのですが、うちの店では敏感肌や乾燥肌の方にも優しいこのオーガニックシャンプーを使っています」
と接客しているときに説明し、説明資料を置いておくことや、
「当店では爪に優しい○○というマニキュアを使っています。雑誌にも取り上げられたことがあります」
と説明し、雑誌を飾っておくこと、
などですね。
最近はこういうことを積極的にやっているお店も多いです。
そして、そういうお店はちゃんと集客できていますし、リピート率も高いはずです。
顧客にとってのメリットをアピール
ここで大事なポイントは顧客にとってのメリットをアピールすることです。
たとえば、こういうのはあまり意味がありませんよね。
「当店ではスタッフ一丸となって、より良いお店作りができるように頑張ります」(という貼り紙)
ツッコミどころは沢山ありますが、『顧客に対するメリットがひと目でわからない』というのが最大の問題点です。
このダメな例ですと、具体的なメリットが見えませんよね。
どう頑張るかわからないし、より良いお店というのが自分(顧客)にとってどう影響するかわかりづらいです。
何だか良さそうな印象は受けますが、顧客にイメージを膨らませてくれることを期待するようなアピールはほぼ失敗すると思って間違いないです。
まあ、これはダメな例としてテキトーに作っただけなので、こんなこと書いているお店があるか知りませんが、もしやっているとしたらアピールポイントを変えてください。
なぜ、お店側がこんなことをしてしまうかというと、顧客目線で物事を考えていないからです。
自分たちの言いたいことだけ言っても、顧客は「ああ、そうですか」と思うだけで、価値を感じてくれません。
ですから、顧客の立場に立って考えるということが大事なんですね。
接触頻度を上げる
同じ人や物に接する回数が増えるほど、好印象を持ちやすいという人間心理があります。
ザイオンス効果(単純接触効果)という言葉でよく言われます。
この効果を利用して、とにかく顧客に接触する方法を試すということです。
これをすることで、『お店のファンになってもらう』という効果もありますし、「そろそろ髪を切りに行く頃だな」とか「ネイルを塗りなおさないと」と思い出してもらえる効果が得られます。
具体的には、(来店してもらった後に)サンキューレターを送るということです。
これはメールでも構いませんし、実際にハガキのようなものを送ってもいいと思います。
私はハガキ(DM)を推奨しています。
理由としては、メールは見てしまったらそれで終わりですが、ハガキなら人によっては少しの間手元にとっておく人もいるからです。
そのサンキューレターに次回来店特典などをつけておくと、来てもらえる可能性が高まりますよね。
来店特典は些細なものでも構いません。
たとえば、『ヘッドスパお試し券(簡易版)』とか、『脚痩せエステ無料体験』などですね。
これに関しても、できたら既存のサービスにつなげられるような特典にしてください。
試してみて良ければ、顧客がそのサービスを購入してくれる可能性が上がるからです。
他には、『カミングメールを送る』などです。
前回の来店から間隔が空いたときに、来店を促すメールですね。
これに関しては、そうなる前に次回来店時期を予測して、自動で送ってくれるシステムを使うのも一つの手だと思います。
弊社のB smartにもこの機能は備わっています。
注意点とまとめ
既存顧客にリピートを促す方法を紹介しましたが、もちろん、新規顧客を獲得するなということではありません。
なぜかというと、既存顧客は一定の割合で来店しなくなるものです。
ですから、ある程度は新規顧客を獲得する仕組みづくりもしていかないといけません。
それについてはいずれ紹介したいと思います。
また、今回紹介した二つの方法は同時にやらないと効果が薄れます。
いかにハガキを送ろうとも、顧客に価値が伝わっていなければ再来店にはつながりにくいですし、伝わっていたとしても思い出してもらえないと、それもまた再来店にはつながりません。
是非、両方同時に試して既存顧客のリピート率を上げてみてください。
役に立ったとき、気が向いたときに是非シェアしてください。
よろしくお願いします。
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