サロン集客術シリーズの第5回目です。
今回はウェブにおけるマーケティングではありません。
昔からあるチラシというマーケティング手法をウェブマーケティングの視点から捉えなおしたものです。
先に、反応を得られる作り方を紹介して、その後に、チラシについての考え方を説明します。
目次
反応を得られるチラシの作り方
実は、チラシの作り方はセールスレターと大きく変わりません。
紙自体の大きさがありますので、よりコンパクトにしなければなりません。
とはいえ、最低限これだけは入れてください。
1. キャッチコピー
2. オファー
3. コピー
4. コールトゥアクション
1つずつ説明していきます。
1.キャッチコピー
キャッチコピーはその名の通り、お客さんの心をキャッチするためのものです。
ですから、とにかく『まずは読んでもらうためにどう書いたら良いか』ということに集中してください。
と言っても、急には思いつきませんよね。
そういうときは、よく言われるように書籍のタイトルや週刊誌の見出しを参考にしてください。
実は本屋は思わず読みたくなるタイトルや見出しの宝庫です。
手前味噌ですが、こちらを参考にするのもいいと思います。
以上のヒントをもらっても全然ダメだというときは、私のような専門家を頼ってください。
そればかりに時間をとられて、本業がおろそかになるというのは本末転倒ですからね。
2.オファー
これは提供するものが何かということです。
よくやってしまうのが、ここに商品やサービスの説明をダラダラと書いてしまうことです。
ここに書くべきは、推したい商品・サービスと、それをお試しできるオファーです。
たとえば、
『最高級ヘッドスパ7000円を今ならなんと500円で体験できます』
などですね。
(これは私が適当に考えたものなのでお得感がないかもしれませんが)
そもそもお客さん候補の人たちは、チラシに対して拒否感があります。
チラッと見て自分には関係がない、もしくはメリットがないと思うと容赦なくチラシを捨てます。
そうさせないために、大きな字、かつわかりやすいレイアウトでメリットを読んでもらわなければいけません。
3.コピー
ここに来てようやく商品・サービスの説明をします。
しかし、それもできるだけ少ない言葉で説明するようにしてください。
といっても、伝わるように書かないといけません。
つまり、必要十分な説明文を書かないといけないということです。
もし、特典やその期限があるなら、ここに書いてください。
たとえば、
『このチラシを持ってきてくれたら施術料から10%オフ。12月末日まで有効』
などですね。
これも反応を得るために重要な要素となりますから、しっかり考えて盛り込んでください。
コールトゥアクション
忘れてはいけないのが、コールトゥアクションです。
ホームページでも必須の部分ですが、これは、「チラシを読んだお客さんにどういう反応をしてほしいか、ちゃんと書く」ということです。
たとえば、
『今すぐ予約のお電話ください。その際にチラシを見たと言っていただければ、初回トリートメント無料』
『有効期限の12月末日までに、店舗の方へチラシを持ってお越しください』
のようなことですね。
上記で挙げたメリットを得るには、次にどういう行動をしたらよいか明示するということです。
そうしないと、お客さん候補は迷った末に、どうしたらよいかわからずに何もしないという選択肢を選ぶことになります。
チラシをつくる上での注意点
いくつか注意点があります。
制作を業者に頼まない
これが実は盲点です。
最終的に印刷するときには印刷業者に頼むこともあるかもしれませんが、最初から広告代理店やデザイナーなどの業者に頼むのはやめてください。
なぜかというと、業者はあなたの店の特色を知りませんし、推したいメニューも知りません。
ですから、あなたが思っている通りの仕上がりにしたいのであれば、細かく指定しないといけません。
そこまですると時間も労力もかかりますので、業者に頼むメリットが薄れます。
それに広告代理店に任せて、オシャレな雰囲気のチラシができ上ったとしても、そのチラシからお客さんを呼べなければ意味がありませんよね。
まずは前項までで示した、制作の流れに則って自分で考えてみてください。
効果測定をする
具体的には反応率を記録するということです。
そのためには反応率がわかるようにしておく必要があります。
効果測定ができる仕掛けを作っておかないと、その広告がどれだけの効果をあげているかわからないからです。
これはホームページで集客するときも同じですね。
ウェブマーケティングの良さというのはここにあって、システムで設定しておけば、自動で数字をはじき出してくれます。
しかし、チラシはそういうわけにいきませんから、ちゃんと数字を残しておくようにしましょう。
何枚チラシをまいて、その中から何枚返ってきたかということを把握しておくことが重要です。
数を調べるのに最も良い方法は、『チラシを持って来てくれたら施術料10%OFF』のようなオファーを盛り込んでおくことです。
そして、まいた日付がわかるようにしておけば、チラシを回収するときにチェックができますよね。
手書きの部分を必ず作る
これは人間味を出すという意味で重要です。
デザインの全てを業者に頼みたくない理由はここにもあります。
オシャレなチラシになるのはいいのですが、温かみのないものになると人は本能的にそれを避けようとします。
これは広告動画を作るときも同じです。きっちり作りこみすぎると、興味を惹けなくなります。
見ている人が商業的だと感じ、また売り込みをされると(無意識に)思ってしまうんですね。
※補足(12/22)
ご存知でしょうが、現代人は潜在的に広告(や売り込み)に対して拒否感を持っています。それは日常的にそういうものにさらされているからです。それを回避するために近年、ネイティブ広告が流行りましたが、その件に関してはまたいずれ紹介したいと思います。
次項の『人の顔(特に施術者の顔)を載せる』と組み合わせると、更に信用度が上がります。
できたら人の顔を載せる
どんな人が施術してくれるのか顔が見えた方が安心ですよね。
また、施術者本人の顔でなくても、別のスタッフでもいいですし、許可をとれるならお客さんの顔を載せてもいいと思います。
ちゃんと店があって、お客さんが来ているというアピールになりますよね。
わかりやすい地図を載せる
これは当たり前といえば当たり前ですが、忘れがちです。
わかりやすい地図を書いて、お客さんが迷わないようにしましょう。
反応率の目安
あなたが思っているより反応率は悪いかもしれません。
地域や業種にもよりますが、1%も反応率があれば万々歳です。
チラシ業界では『せんいち』、『せんみつ』なんて言われることもあります。
これは1000枚配って、1件の反応があれば及第点。(つまり0.1%の反応)
1000枚配って、3件の反応があれば大成功というものです。
しかし、繰り返しますが、これは地域や業種によります。
ですから、まずはやってみて反応を確かめることが大事です。
そもそもチラシは有効なのか
これは業種と使い方によると思っています。
コンサルタントによってはチラシはお金の無駄と言っている人もいますが、使い方次第では十分に反応があると思っています。
そして、サロンという業態を考えると、マーケティング手法の一つと考えるべきだというのが私の考え方です。
誤解を恐れずに言うと、サロンの中でも特に美容室は需要のない場所の方が少ないです。
ですから、しっかりとした内容のチラシを作れば、必ず集客できるはずです。
SEOは時間がかかるからチラシも使う
ネットによる集客は『お金』か『労力』のどちらかがかかります。
『お金』がかかる例として挙げられるのはリスティング広告です。
『労力』がかかる例としてはSEOです。
開業したての中小サロンは資金力で大手にはかないません。
ですから、ネットによる集客は、広告よりSEOに頼らざるを得ません。
しかし、現在のSEOはそれなりの労力をかけないと、上位表示しにくい作りになっています。
正攻法でやった場合、効果が出てくるのは早くて数か月後です。
(しかも、必ずしも上位表示できるかはわかりません)
それに比べてチラシは、作って配れば、ある程度の反応がすぐに見込めます。
ですからSEOと平行してやっていくと、補完関係を得られると思います。
とはいえ、当然、反応を得るには中身が大事になります。
ですから、気になった方はこの記事を最初から読んで、作り方を習得してください。
まとめ
適切なチラシを作って、まき、効果測定をする。
この流れができて、初めてチラシをまく意味があります。
そして、反応が悪ければチラシの内容を修正して、もう一度まいてみてください。
そしてまた効果測定をする。
マーケティングは効果測定と修正が何より大事です。
一度きりで終わることなく、修正しながら最低でも三度は繰り返してみてください。
役に立ったとき、気が向いたときに是非シェアしてください。
よろしくお願いします。
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