以前、この記事で現在のSEOの概略を紹介しました。
今回はその中で取り上げたブラックハットSEOについて、掘り下げて紹介したいと思います。
とても簡単に言うと、ホワイトハットとはGoogleが推奨する正しいSEO、ブラックハットとはGoogleが推奨しない(というよりペナルティを課す)SEOです。
※検索エンジンはGoogleだけではありませんが、日本国内ではGoogleとGoogleの検索エンジンアルゴリズムを採用しているYahoo! JAPANでシェア92%以上(2016年1月)です。
ですので、SEOはGoogleの検索アルゴリズムに合った形で進めていくことが標準的な方法です。
検索アルゴリズムについてはこちらをどうぞ。
ホワイトハットSEOとは
繰り返しますが、ホワイトハットSEOとはGoogleが推奨する正しいSEOです。
SEO(Search Engine Optimization)とは検索エンジン最適化のことです。
ですから、ホワイトハットSEOとはテクニックを駆使してどうこうするというより、検索エンジンに合った形にページの体裁、内容を整えるというニュアンスに近いわけです。
では、具体的に何をしたらよいかというと、内部対策とコンテンツ内容の充実です。
内部対策については記事を改めて紹介したいと思いますが、それより大事なのがコンテンツ内容の充実です。
サイトを訪問してくれたユーザーに対して、どれくらい有益な情報を提供できるか。
それが、SEOにおいてはとても重要だとされています。
そういうわけなので、基本的にはGoogleが公開しているウェブマスター向けガイドラインに沿って、各施策を行なってください。
Googleウェブマスター向けガイドラインはこちらからどうぞ。
⇒ https://support.google.com/webmasters/answer/35769?hlrm=jp
Googleの考え方
Googleが考えているのは、検索ユーザーが利用しやすいウェブサイト、ページを上位表示することです。
これは以前も紹介しましたが、こういう理屈で成り立っています。
2. ユーザーがGoogleをよく使うようになる
3. 人が集まるところに広告を出すと、他企業(もしくは個人)の収益が上がる
4. Googleが広告収入を得られる(1に戻る)
Googleも営利企業ですから当然と言えば当然です。
しかし、こういう理屈がわかると、これからもGoogleがあらゆる手段を用いて、スパム行為を取り締まり、内容の薄いコンテンツを上位表示させなくするということがわかります。
ですから、正しいSEOを学んで、安定した上位表示を目指しましょう。
ブラックハットSEOとは?
前項で紹介したホワイトハットとは逆に、Googleによってペナルティを課せられる悪質なSEO手法のことです。
通常、ユーザーや検索エンジンを欺こうという意図を持って行います。
自分はブラックハットな手段を使う気がないと思っていても、知らず知らずのうちに使っているかもしれません。
ですので、ざっと目を通しておいてください。
※以下の施策は絶対に行わないでください。Googleからペナルティを課せられ、サイトがインデックスから削除される可能性が高いものばかりです。
ページ内に書き込む系
昔は一般的によく行われていた手法です。(現在ではブラックハットです)
基本的にはユーザーに対して不自然に思わせないように隠されています。
隠しテキスト1
背景色と同じ色のテキスト文字で、上位表示したいキーワードを書き込みます。
ユーザーには見えず、検索エンジンには読み取らせたいときに使います。
1 | <span sytle="color:white;">キーワード1、キーワード2、キーワード3、キーワード4、キーワード5……</span> |
隠しテキスト2
フッター部分の下の方など目立たない場所に、非常に小さな文字で書きます。
気づかないユーザーがほとんどなので、ユーザビリティを損ねることはありません。(が、やってはいけません)
1 | <span sytle="font-size:1px;">キーワード1、キーワード2、キーワード3、キーワード4、キーワード5……</span> |
隠しテキスト3
CSSを使って、テキストを消します。
1 | <p style="display:none;">キーワード1、キーワード2、キーワード3……</p> |
こうしておけば、ユーザーに存在を知られることはありません。
隠しテキスト4
CSSを使って、テキストをページの外に追いやります。
見た目上はおかしいところがありません。(が、やってはいけません)
1 | <p style="position:absolute; left:-9999px;">キーワード1、キーワード2、キーワード3……</p> |
隠しリンク
ユーザーに対して不自然にならない形でリンクを増やしたいときに使います。
(繰り返しますが、やってはいけません)
隠しテキストとやっていることはほぼ同じです。
背景色と同じ色でテキスト文字を書いたり、CSSで見えないようにしたりします。
以下は、ピリオドやハイフンのような小さい文字にアンカーを設定したリンクです。
1 | <a href="#">.</a> |
次々項で紹介する、title属性をつけてキーワード詰め込みと同時に行う場合もあります。
1 | <a href="#" style="display:none;" title="キーワード1、キーワード2、キーワード3……"></a> |
alt属性にキーワード詰め込み
画像につけるalt属性にキーワードを詰め込みます。
1 | <img src="画像までのパス" alt="キーワード1、キーワード2、キーワード3……"> |
※alt属性:テキストブラウザで表示、音声読み上げブラウザで読み上げられるための画像の説明文
※alt属性は、area、applet、inputといったタグにも用いられますが、最もよく使われているのはimgに対してのものです。
title属性にキーワード詰め込み
使用用途が限られているalt属性とは違い、title属性は色んなタグに使うことができます。
1 | <p title="キーワード1、キーワード2、キーワード3……">テキストテキスト</p> |
no script内にアンカーテキスト
これは具体例を見ていただくとわかります。
1 2 3 | <noscript> <a href="#">キーワード</a> </noscript> |
このような形です。
昔、これをやっていたのはSEO業者でした。
JavaScriptで実装するアクセス解析ツールに仕込み、無料配布します。
アンカーテキスト(#の部分)には、自社のクライアントのサイトへのリンクを貼ります。
そうしておくと、ユーザーが使ってくれればくれるほど、クライアントのサイトにリンクが集まるという仕組みです。
しかし、現在ではno script内をGoogleが参照しないという仕組みになっていますので、意味がなくなったと考えられています。
リンク系
こちらは主にペンギンアップデート(ペンギンアルゴリズム)でペナルティを課せられる行為です。
ペンギンアップデートについてはこちらをどうぞ。
ワードサラダ
特定のキーワードを入れた文章を、ツールを使って書き出し、そのページからリンクを貼るというものです。
いわゆるサテライトサイトに使います。
ツールを使って書きだしたものは文法的には正しいのですが、人間が読むと意味がとりにくい文章です。
ある時期までは有効でしたが、検索エンジンの精度が上がり、今ではスパムリンク扱いされます。
有料リンク
最も有名なものです。
お金を払ってバックリンクを集め、上位表示を目指そうというものです。
近年、かなり厳しく取り締まられているので、決して有料のリンクを購入しないでください。
※定義があいまいなので難しいのですが、有名な『Yahoo! ビジネスエクスプレス』については、登録に事前審査を必要としているので、Googleはむしろ推奨しています。
リンクファーム
上と近いやり方ですが、こちらは相互リンクによる被リンク獲得方法です。
あるサービスに登録すれば、そこに登録しているすべてのサイトからリンクをもらえる仕組みです。
その代わり自分のサイトからも、すべてのサイトにリンクを送る必要があります。
コメントスパム
ブログを運営している方でしたら、よくスパムコメントがあると思います。
『ブランドものが格安』とか『○○あります』のようなコメントと共にリンクが貼られています。
海外からのものが多い印象です。
トラックバックスパム
ブログシステムを使っていると自動的にトラックバックが貼られることがあります。
自動的にトラックバックが表示される仕組みのブログシステムをお使いの場合は気をつけてください。
ボウリング
語源はあの、ボールでピンを倒すボウリングからです。
自分のサイトと競合するサイトに向けて、一気に大量のリンクを貼り、検索順位を落とそうとするものです。
転送系
ユーザーが見たいと思ったページを表示せず、別ページに誘導する手法です。
ユーザーエクスペリエンス(ユーザー体験)を損ねる行為ですので、やってはいけません。
リダイレクト
301リダイレクトとは元々、ページやサイトの移転時にURLが変わった(ドメイン変更、内部構造を見直した)ときに用いられるものです。
これ自体は正当なものですが、これを利用して全く別のサイトにアクセスを誘導しようというものです。
例えば、リンクが沢山貼られている中古ドメインを購入して、アクセスが来たら内容が全く違うページに転送させるといった具合です。
ドアウェイページ
ゲートウェイページや誘導ページとも呼ばれます。
そのページを訪れたユーザーが得るべき情報がなく、別ページに誘導する目的で作られたものです。
※2015年4月のドアウェイアップデートで取り締まられました。
クローキング
かなり高度なブラックハット手法ですが、真似してはいけません。
検索ユーザーと検索エンジンが見るページを技術的に振り分ける行為です。
コピー系
自分や他人のコンテンツを別のサイトにコピーして表示します。
もちろん、こんなことをやればGoogleからスパム判定を受けます。
ミラーリング(重複コンテンツ)
一時期流行った手法です。
自身のサイトの内容を丸々コピーして、別のドメイン配下で表示させるものです。
検索結果を独占したいときに使われていました。
スクレイピング
スクレイプ(scrape)は削り取る、こすり取るという意味の単語です。
これが意味するように、他人のページの内容を丸々コピーして自分のサイトに表示させます。
専用のツールを使えば、数分もかからずに、他人の記事を盗むことが可能です。
まとめ
ブラックハットSEOの具体例として紹介した手法に関しては、くれぐれも真似をしないようにお願いします。
ご自身のサイトがGoogleのインデックスから削除される可能性が高いからです。
(※インデックス削除とは、検索結果に出てこなくなることです)
また、上記のような施策を勧めてくるSEO業者の口車に乗ってはいけません。
そんな小手先のことよりも、ユーザーに有益な情報を与えることのできるコンテンツ制作に労力をかけてください。
以下の記事が参考になると思います。
⇒ ビジネスブログのタイトル、内容を決めるためのキーワードの探し方と手順
⇒ ビジネスブログを書いて売上を増やす3つの要素と7つの方法
役に立ったとき、気が向いたときに是非シェアしてください。
よろしくお願いします。
LEAVE A REPLY