今、若い世代を中心に、GoogleやYahoo!での検索がされなくなっています。
正確に言うと、その頻度が下がっています。
その理由として、SNSやキュレーションメディアの存在が挙げられます。
目次
キュレーションメディア、ニュースキュレーションアプリとは
一時期、雨後の筍のように量産されていたキュレーションメディアですが、今は少し沈静化したように思われます。
株式会社DeNA(『iemo』『MERY』『Find Travel』『CAFY』を運営)、サイバーエージェント(『Spotlight』『by.S』を運営)、TRILL株式会社(ヤフー傘下:『TRILL』を運営)など大手が運営するメディアがマネタイズに成功しています。
その他のキュレーションメディアとして、「NAVERまとめ」「NewsPicks」などが挙げられるでしょうか。
ニュースキュレーションアプリでいうと、「Gunosy」「Smart News」あたりが有名ですね。
(※キュレーションサイトにもリーダーアプリがあります)
ちなみにキュレーションとは、
キュレーターの語源は、博物館や図書館などの管理者や館長を意味する「Curator(キュレーター)」からきている。
キュレーターが館内の展示物を整理して見やすくするのと同様に、インターネット上のあらゆる情報を、キュレーター独自の価値判断で整理するのがキュレーションであり、キュレーションされたものは、プログラムなどで自動的に収集する従来の検索サービスの検索結果と比べて、「不要なものが少ない」「センスが良い」などといった理由から人気が高まっている。コトバンクより引用
という意味です。
自分に合ったキュレーションサイトやアプリを登録しておけば、必要な情報を得ることができるので便利だということで、人気が高いんですね。
スマホで見るにはアプリをダウンロードしておけば、いつでも見ることができます。
ソーシャルメディアの時代
もう数年前からソーシャルメディアの時代だと言われて久しいわけですが、各SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)にも流行り廃りがあります。
5、6年ほど前まではmixi、Mobage、GREEが目立っていましたが、その後、Facebookが躍進し、2015年時点で登録者が2,500万人を超えています。
その一方で、恐らく今、若者の間で最も流行しているのはInstagramではないでしょうか。
LINEもかなり普及していますが、LINEはどちらかというと、友達同士や学校仲間とのクローズドな関係だったり、連絡の手段として使われている印象です。
ごく最近ではSnapchatも流行っています。
画像を交換したり、公開するために使われるアプリですが、送られてきた画像を一度見ると、10秒以内に削除されるという特徴があります。
(追記:つい先日、Snapchatに保存機能が追加されると発表されました)
犬の耳や鼻、舌がついた画像を見ることがあると思いますが、ああいった加工を簡単にできるのがSnapchatです。
また、6秒だけの動画を撮れるVineも人気ですね。
これらに共通するのはビジュアルがメインになっているということです。
テキスト(文字)を読ませるのではなく、画像や動画を見てもらい、一目でわかるようなものですね。
GENKINGさん『GoogleはSEO対策されている(からリアルじゃない)』
以前、モデル・おねえタレントのGENKINGさんが、あるイベントで
「Googleで検索すると文字が出てくるし、(検索結果は)SEO対策されている。あとはスポンサー(広告)とかが上がってきて…ネットってリアルじゃない。Instagramは検索することで言葉より画像が表示される」
【引用元:Tech Crunch】
と発言し、SEO界隈ではちょっとした話題になりました。
このGENKINGさんの発言に対して、『Instagramにもビジネスが入っている』と返すことは簡単です。
しかし、10代や20代の若者がどういう風に考え、どういう行動をしているのかということを捉え、考える良い機会になったことも確かです。
簡単に言うと、若者(の一部)はInstagramでフォローした人がどういうライフスタイルで生活し、どういうものを使っているのかを見たり、Instagram内で検索したりして、行動や購買活動につなげているというわけです。
この文脈で言うと、若者は直接的な売り込みやマーケティング広告を忌避しているということですね。
これら『リアルじゃない』もの、つまり『ビジネスの匂いがするもの』をできるだけ排除したいというのが(一部の)若者の本音なのでしょう。
広告を嫌うのは若者だけではない
また、これは若者だけに限った話ではないと個人的には思います。
一時期、ネイティブアドというものが流行ったように、現代人は直接的な売り込み(や広告など)に慣れていて、できるだけそれらを避けようとします。
あまりに露骨な売り込みは逆効果になるということですね。
ですから、マーケティング担当者は商品の価値が伝わるようにしっかりとした施策を組み立てないといけないということです。
検索行為のこれから 選択肢の一つとしてのGoogle検索
では、Google検索がこれから廃れていくかというと、そういうわけではないと思います。
というのも、Google検索で得られる情報は、膨大な情報の中から選ばれた『ストック情報』だからです。
その反対に、キュレーションメディアやSNSでの情報は瞬間的なものであり、すぐに流されて消えていくものです。
もっと言うと、Google検索は膨大な情報の中から『知恵』も教えてくれますが、キュレーションサイトは『限定された知恵』と『情報』、SNSは『情報』しか教えてくれないということです。
とはいえ、Google検索の比率が下がっていくのは間違いないでしょう。
実際、私もGoogle検索は頻繁に使いますが、日々のニュースを見るのは『Smart News』や『NewsPicks』です。
また書籍を買うときは『amazon』を使いますし、飲食店を探すときには『食べログ』や『ぐるなび』などを使います。
災害関連、事件などの速報を得たいときは『Twitter』で情報を得ます。
先ほどの若者たちの例で言うと、Instagramの中で検索し、行動や購買活動をするのと同じですね。
要するに、用途によってそれらを使い分けるようになる(というか既にそうなっている)と考えるのが妥当だということです。
では、これからホームページ運用をどうすればいいか
これらの情報を見ていくとわかるように、今はSEO対策さえしておけばよいというわけではありません。
『検索』という行為におけるGoogle検索の比重が下がっているわけですから当然ですね。
これからのホームページ運用は、各プラットフォームとホームページをうまく連携させることが求められます。
実際にSNSとの連携は多くのホームページで行われていますが、言われたからやっているという方も多いと思います。
とはいえ、SNS(特に画像や動画を使うもの)に向かない業種もありますので、ただ使えばいいというわけでもありません。
どんなターゲットに、どんな情報を届けたいかということを先に考え、それに合ったプラットフォームを使うというのが最適解でしょう。
※各プラットフォームにそれぞれ投稿し、自分のサイトを持たないというやり方もありますが、これは運用が大変なのであまりオススメしません。
まとめ
少し長くなりましたので、内容を簡単にまとめます。
検索という行為はこれまでGoogleやYahoo!を中心に行われてきたが、これからは(というか現在進行形で)各プラットフォーム内でも検索が行われる。
それは用途によって使い分けられるので、GoogleやYahoo!がすぐに切り捨てられるというわけではない。
ホームページ運用は業種(もしくは商品)に合ったプラットフォームと連携しよう。
これらを意識して、ホームページの運用に生かしてみてください。
役に立ったとき、気が向いたときに是非シェアしてください。
よろしくお願いします。
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