私は中小企業の経営者、店舗経営者にブログを書くことを推奨しています。
ブログといっても、日記のようなものではなく、あくまでビジネス用途に絞ったものです。
今回はその理由を説明します。
経営者(社長)は最高のセールスマンだから
商品が把握できないくらい多い大企業の社長ならまだしも、中小企業の社長は自社商品のことを全て把握しているはずです。
(大企業の社長でも自社商品のことを知っているのが当たり前ですが)
もしかしたら経営者は自分のことをセールスマンだとは思っていないかもしれません。
しかし、考えてみてください。
ビジネスを始めたばかりの頃、誰よりも熱心に自社商品を売り込んだのはあなただったのではないでしょうか。
もしかしたらセールスのできる誰かと組んでビジネスを始めたかもしれませんが、その場合でも、商品開発の中心にいたはずです。
となると、やはり商品のことを最もよく理解しているのは経営者であるあなただということになります。
誰よりも商品のことについて詳しいあなたがブログを書く意味はそこにあります。
自分と自社のファンになってもらうため
売り上げをアップさせるためには、お客さんに商品、サービスを買ってもらう必要があります。
それと同じくらい大事なことが、買ってくれたお客さんにリピーターになってもらうということです。
業界によっては年間売り上げの80%は既存顧客(リピーター)からのものだということもあります。
では、どうやってリピーターになってもらうかというと、それは自分と自社のファンになってもらうということです。
「あの社長が売っている商品を買いたい」、「あの会社の商品を買いたい」と思ってもらえるようにすることが大事になってきます。
それをブログでやるには2つの方法があります。
自分の信念、ビジネスに対しての考え方を伝える
はっきりと自分の考え方を打ち出すことで、共感してくれる人を募るという手法です。
イメージとしては子供の頃にやった「○○したい人は、この指とまれ」という感じでしょうか。
(最近の子供たちはこんなことやらないのかもしれませんが)
こうすることで、『他社との差別化』を図ることもできます。
あの社長のいる会社から買いたいと思ってもらえるようにするということですね。
商品の良さを伝える
前項の「経営者(社長)は最高のセールスマンだから」と、やや重複しますが、意外とできていないのが商品の良さをちゃんと説明できていないということです。
「いや、それは違う。ウチではちゃんと説明している」
という方もいらっしゃるでしょうが、本当にお客さんがその説明を聞いている(読んでいる)でしょうか。
その点、ブログ読者は能動的に訪問して呼んでくれますから、伝わりやすいはずです。
とはいえ、ただの売り文句(機能の説明や利点)ばかり説明しても読者は読んでくれません。
では、どうするかというと、「その商品が生まれた経緯を語る」と良いと思います。
あなたが○○のことで悩んでいた。
⇒調べてみると、あなたの周りにも○○のことで困っている人がいた。
⇒その悩みを解決できる商品を作りたいと思って製品を形にした。
といった流れですね。
これを書くことができれば商品誕生までのストーリーになりますから、読みやすくなると思います。
人はストーリーのある話を読むことを好みます。
そして、ブログから集客ができるようになると、商品と顧客のミスマッチが起きにくくなります。
自分の考え方や信念、商品のコンセプトに納得、共感してくれたお客さんが集まるのですから当然ですよね。
その仕組みを作ることができたら、ビジネスは良い方向に進むはずです。
コンテンツマーケティングに適しているから
近年、「コンテンツマーケティング」という言葉が流行っています。
コンテンツマーケティングとは、企業が消費者に対して有益な情報を提供することでファンを増やし、将来的な顧客(潜在顧客、見込み顧客)を獲得するマーケティング手法です。
この考え方自体は以前からあったものですが、数年前にGoogleの検索アルゴリズムが変更されたことで、にわかに注目を浴びるようになりました。
簡単に言うと、検索結果の順位をつける際に、ウェブサイトの内容がそれまでより重視されるようになったということです。
これは、人工的な被リンクによって検索順位を上昇させることが不正と認定されやすくなったので相対的に比重が増したという側面もありますが、詳しくは省きます。
(この辺について詳しくはいずれ紹介したいと思います)
要は以前にも増して、ウェブサイトやブログの質が問われるようになったということです。
そして、ブログはこのコンテンツマーケティングを展開するのに適したメディアです。
理由は四つです
1. 基本的に、一つのテーマで一つの記事を作るので、内容がブレず読者に伝わりやすい。
2. 一つのテーマで一つの記事を作るので量産しやすい。
3. ソーシャルメディアと連携しやすい
4. 検索エンジンからの評価が高い
4については、次項でもう少し説明します。
ブログはSEOに強いから
「ブログはSEOに強い」という話を聞いたことがあるかもしれませんが、これには三つの理由があります。
※SEO(検索エンジン最適化)・・・Webサイトが検索結果でより多く露出されるために行う一連の最適化施策を総称したもの
技術面で評価されやすいから
一つ目の理由は、
「カテゴリーごとに階層が作りやすい、リンク(内部・外部)が貼りやすいなど技術面で検索エンジンに評価されやすい」
ことです。
中でもブログサイトを作ることができるWordPressは、Googleの検索エンジン開発部門の責任者マット・カッツ氏が
「WordPressを選ぶことは非常に良い選択だ。(中略)WordPressはSEOにおける、サイト構造の80~90%の問題に対応するように作られている」(筆者意訳)
と述べているほどです。
更新しやすいから
二つ目の理由は、
「記事を増やすことで、サイト(ブログ)がちゃんと稼働しているということをGoogleの検索エンジンに伝えることができる」
ということです。
少し専門的な話をすると、更新がなくても良質なコンテンツ(この場合は記事)がある場合は、サイトの検索順位に大きな変動はありません。(期間にもよりますが)
しかし、全く更新していないよりは定期的に更新して、それを検索エンジンに伝える方が(Googleのクローラーに巡回してもらうという意味で)SEO上は有利だと思います。
それにユーザーにとっても常に新しい情報がある方が嬉しいはずです。
検索エンジンはユーザーにとって有益なものを好む傾向にあります。
Googleの検索エンジンは日々進化していて、一説によると、コンテンツの品質を200以上の項目でチェックしているという話もあります。
どんどん人間に近づいていっているという意味でも、ある程度の更新頻度を保つためにブログは有効な手段であると言えます。
記事数増加がアクセス増加につながるから
三つ目の理由は、
「数を作ることで全体のアクセスを増やす」
ということです。
これは、「1つの記事に対して1日1回のアクセスしかなくても、記事が200あれば200アクセス集まる」という考え方です。
そうなると、一ヶ月で6,000アクセス集まりますよね。
ちなみに、どれくらいのページが見られているかということを、「PV(ページビュー)」という言葉で表現します。
ですから、この場合は月間PVが6,000ということですね。
更に、記事の質を上げていけば、1つの記事に対して1日100アクセス集めることも不可能ではありません。
そうなれば、一ヶ月で60万PVということになります。
実際はそんなに上手くバラけずに、人気のある記事とそうでない記事に分かれますが、イメージとしては以上のような形になります。
注意点とまとめ
ここで注意点が一つだけあります。
それは売り込みばかりの記事を書いてはいけないということです。
あなたが誰かのブログを見に行ったときのことを考えていただきたいのですが、ひたすら自社商品をアピールしている記事を読みたいと思うでしょうか。
私ならそうは思いませんし、あなたもそうだと思います。
ですから、まずはお客さんになりそうな人(見込み顧客と言います)との関係性を築くことから始めましょう。
具体的にどうすればいいかは、次回以降、詳しく説明していきます。
始めるまで~最初の頃の手順について書きました。
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